2015年6月16日火曜日

6月末で20年やってきました養鶏を止めることにいたしました。


6月で養鶏を廃業することになり、下記のような文章をこれまでご愛顧くださっていた皆様にお配りしています。
白川町内のずっと食べてくださっていた友人たち、土こやしの会の会員さん、5年前からオーガニックファーマーズマーケットオアシス21朝市村、ナナちゃん夕市のお客様には、本当にいつもこの卵でなくてはと、皆さんが定期的に購入くださって、これまで楽しく続けて来れました。ありがとうございました。

養鶏には、餌の確保が最大の問題で、既存の養鶏では飼料は遺伝子組み換えトウモロコシや大豆粕、飼育がケイジ飼いでは常に予防のために抗生剤など投薬、それが卵には凝縮されますので、安全な卵を生産するために、私どものような自然卵養鶏が生まれました。

玉子1個のためにその2倍以上の餌が必要ですので、卵とは本当に貴重な産物で、毎日食べることもある今の一般の食生活は非常に特別な状態と言えることを、養鶏を通して感じてきました。

私たちも、30年有機農業を続けてきて、えごまの必要性も高まり、エゴマ栽培と普及に力をむけていきたく、鶏さんは、自給用と、おすそ分け程度にここにある草やえごま粕等の餌の範囲で、のんびり飼っていく事にします。




えごま玉子をご愛用くださっている皆様へ        GOEN農場より

いつも私どもの卵をご愛用くださりありがとうございます。
突然のご案内で大変申し訳ありませんが、
6月末でエゴマ玉子の販売を終わらせていただきます。
ほぼ20年続けてきました養鶏を廃業することにいたしました。
20年前、佐見に家を構え、4人の子育てしながらも養鶏ならできると思い、家の横の日当たりのよい場所に鶏舎を建てて始めました。
下呂市の金山町には、平飼い養鶏の創始者の中島正さんが見え、餌の配合から雛の育て方、若返りのさせ方、餌の自給、病気の時の自然療法など、何も知らない私たちに教えていただき、「ここならいい卵ができるよ!」という言葉に励まされ始めた日を懐かしく思います。
途中餌の高騰や、遺伝子組み換えトウモロコシになり、それを機に、岐阜県産の小麦を餌の中心にし、この2年ほどは飼料米としてお米を中心にして配合してきました。
また、10年ほど前からエゴマの油を販売するようになり、そのエゴマ搾り粕を餌に取り入れ、味や、栄養面でも特色あるエゴマ玉子が誕生しました。エゴマの粕の配合で、かねてより海洋汚染のダイオキシンや、放射能が濃縮されている魚の内臓部分を主な原料としている魚粉を省きたいとは思っていましたが、魚粉は産卵率に影響するため、省くことができなかったのです。ですが、エゴマの配合を十分確保すること等で、産卵率も安定するようになりました。
しかし、その餌の確保は、一般には安い輸入飼料に頼っており、その価格も量も持続可能とはいえません。ますます遺伝子組み換えのトウモロコシや大豆粕に依存していく事でしょう。
私どものように国産で自給するには、その餌を確保するために、大変労力がかかります。それに加え、卵の選別、販売まで、夜なべ仕事が常となっており、労力的な課題を抱えておりました。
GOEN農場はご存じのとおり、野菜と古代米、エゴマ、エゴマ玉子の4本で営んできましたが、エゴマの搾油や、普及の仕事も増え、毎日の管理を必要とする養鶏は、縮小していく予定でしたが、何分夫婦2人の労力で成り立つ農場ですので、私たちの健康面も考慮し、養鶏を閉じることにいたしました。
長い間「うちの卵でなくては」と、ご愛顧くださり心より感謝申し上げます。
数々の励ましや感謝の言葉をいただき、毎週の卵の配達も楽しくさせていただきました。ご迷惑をおかけしたこともあったと思います。配達や販売で、皆様とお会いすることで、どれだけ支えられてきたかと思います。
本当に20年間、ありがとうございました。
これからも変わらず食の自給と自然の摂理に沿った農業に向かって営んでいくつもりですので、今後ともGOEN農場とのお付き合いをしていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
今後は晃さんも卵が好きですから、小さな小屋で自給用に飼っていく事になります。
また、自給用に飼いたい方は、ご連絡ください。6月中でしたら、鶏さんもらってください。
いつも長い文章でごめんなさい!  ご挨拶のつもりがお手紙になってしまいました。       
梅雨に入り、天候も変わりやすい季節ですので、ご自愛ください。  

2015616日   服部 晃 圭子

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